【加越旅行】雪と聖地の北陸紀行(1日目)
令和3年12月25日より3日間、加賀越中へ旅行してきました。そこで見た景色・街々・出来事を忘れないようにするため、紀行文をまとめます。
加賀第二の街・小松
羽田から小松へ
関東から北陸を訪れる場合、合理的な交通手段は3つあると思います。すなわち新幹線・飛行機・高速バスです。私は往路と復路で異なる手段を使用したい人なので、行きは飛行機、帰りは飛行機を利用しました。
さて、そんなわけで早朝の羽田空港に到着。さすがの大空港とだけあり、朝から人が多く集まっていました。
搭乗すると、「客の荷物の数が合わないため出発不可能」という旨のアナウンスが流れました。結局50分近く遅れたため旅程崩壊も覚悟しましたが、早い段階で元の行程に収斂することになるのは僥倖と言えるでしょう(この時は当然それを知らないので焦りました)。
(羽田空港08:15頃ーJAL183便ー09:20小松空港)
小松に降り立ってまず感じたこと:寒い。本当に北陸に来たという実感がわく前に寒さが襲うあたり、冬の北陸の本分です。
コマツの城下小松
空港に着きトイレを済ませ、ビルの外に出ると空港連絡バスがロータリーに停まっていました。満員にほど近いバスは遅れた飛行機を待っていたようで、飛行機の到着時間に依存して運行するタイプのバスであるようです。
空港と駅の間のバス停での乗降は全く無く、速やかに小松駅に辿り着きました。
(小松空港09:35頃ーバス小松空港線ー09:47小松)
小松市を支える企業はコマツ。油圧ショベルやブルドーザー等を製造する名の知れた企業です。小松駅東から改札前を抜け、改装工事中と見受けられる東口から出ると「こまつの杜」という公園・博物館が立地します。大迫力の建設機械と社史をまとめた博物館が見所です。
百万石の金沢
北陸本線の終点へ
越中を旅程に組み込むからには北上するわけで、北陸本線に乗車します。福井方のホームの先には標準軌の線路がちらりと見えました。新幹線の開通が楽しみなものです。
まっとうな旅行を志向しつつ松任も過ぎ、金沢に近づくにつれて混雑も激しさを増します。座席配置の都合上扉の前以外に人が立てるような場所がないため、車両両端の混雑が極端にひどかったです。
北陸の都の一つ・中核市たる金沢に接地。都市雇用圏の人口や一部機関の北陸支社開設場所等の面で隣の富山に一歩遅れるところがあるためこの書き方をしましたが、間違いなく文化的影響等はピカイチでしょうね。
金沢を紹介する番組にて確実に登場する東口の鼓門と大ガラス屋根を撮影して、市内バスの1日フリー乗車券を購入しました。この券と己の脚を以て市中を巡ることとなります。
(小松10:14ー北陸本線ー10:44金沢)
金沢市街
近江町市場
まず訪れたのは近江町市場です。バスに7分ほど乗って到着したこの場所には、昼前にもかかわらず往来が繁く、非常に栄えていました。磯のにおいと威勢のいい売り文句、行き交う人々の全てが市場の活気をより際立たせていたと思います。
「市の蔵」という店にて午前の早い時間に朝食兼昼食を採りました。観光地での喫食は食事時をずらしてするに越したことはないでしょうね。
尾山神社と長町界隈
バスに僅かな時間乗り、国道157号を南下して尾山(おやま)神社に到着しました。加賀藩の開祖・前田利家公らを祀る神社で、訪問時には新婚2人とおぼしき夫婦が撮影をしていました。
なお、この神社に訪問したことがきっかけで御朱印帳を忘れたことに気が付きます(涙)。
さて、開銀百十余年を数える日本銀行金沢支店を横目に見つつ、長町と呼ばれる地区をぶらつきます。
長町には藩士の屋敷が軒を連ねており、連続して古風な建築が続く街区は「長町武家屋敷跡」と呼称されるそうです。風情あるこれらの区画には、充分行く価値があるでしょう。
ところで、このあたりから空模様が怪しくなりはじめ、日本海側の洗礼を受けることとなります。
百万石通り沿いの諸施設
初めに訪問したのは四高記念館。旧四高(現金沢大)の旧校舎を活用して建てられた博物館で、無料区画と有料区画に分かれています。
うち無料区画では四高の歴史を概説的に、有料区画では詳らかな遍歴を出身の文豪のエピソードと絡めて解説していました。
次に行ったのは金沢市役所。
第一本庁舎は橙と茶の格子模様から成っている建造物で、建物正面の広大な広場も相まって荘厳な佇まいという印象を受けます。こういう節々で落ち着いた日本的な要素を感じられるのが旧来からの観光地の良い点なのでしょうね。
ちなみに、石川県庁は未訪です。都道府県庁舎と都道府県庁所在市役所庁舎間の距離の長さとしては、石川県庁ー金沢市役所は全国2番目なのですね。離れすぎているので行く時間がありませんでした。
道路を挟んで市役所に相対する21世紀美術館の外観を拝んだのち、少し南に位置する金沢ふるさと偉人館を訪問しました。
写真からも分かるように雪が激しさを増してきましたね。結局この日(25日)に積もることはありませんでしたが、翌日以降地獄を見ます。大寒波襲来の日ですからね!
そして、美術の小径と名付けられた林中の階段を上っていしかわ赤レンガミュージアムに到着。ところが、この日まで改修工事によって休館しているということで、あえなく後にします。
兼六園
本日の目玉、水戸岡山と諸共に三公園が一つに数えられたる兼六園。まずはその外側に位置する金澤神社に参拝しました。
参詣を済ませたのち、神社に近接する随身坂口から320円を払っていざ入園します。園の東側に立つ山崎山から一望する公園の様は息をのむものでした。ちらつく雪が緑や青に映えるのが素晴らしいのです。
加賀藩歴代藩主の手が加えられた精巧なる園を鑑賞しているさなか、折からの突風にあおられ折り畳み傘が折れてしまいました*1。これからは雪を身に受けつつ観賞することとなります。
緊迫の半時間
北側の蓮池門口から公園を出て、公園より遥か下に通るお堀通りを架橋で越え、金沢城公園を訪れます。
城郭のカモメ群を観察しているさなか、ふと時計を見ると15:25を指しているではありませんか。次の移動では金沢駅を16:00に出発予定で、今すぐに帰らないと間に合いません。
グーグルマップを参照するもバス停は道のり700m先にしかにありませんが、恥も外聞もなく走ってようやくバスに間に合いました。観光は時間をあっというまに流れさせるので注意しなければなりませんね。反省の甲斐なくこの後も似たような危機を2回経験するのですが。
殿様街道で砺波平野入り
金沢から福光へ
さて、私の行きたい地点は砺波平野全体に分散しています。先述のように同じ交通手段の使用をよしとしない私としては、平野の端から攻めるのが良いんですね。
ですので、殿様街道(石川県道・富山県道27号線)を通るバスで入越する計画を立てました。
加越国境には積雪が見られましたが、他はただ降っているだけ。これは大丈夫そうですね(特大フラグ)。
加越能バスの南砺金沢線に乗車して福光(南砺市)に到着。バスにはアジア系とみられる外国人が四、五人居ました。呉西には多いのかな?
(金沢16:00ーバス南砺金沢線ー16:51福光駅前)
初の富山県は南砺市福光
運賃870円を払い、ついでに車両内に百余円を落として(泣)、福光(ふくみつ)駅前バス停に降り立ちます。
平成の大合併で福光町、城端町、井波町、福野町等が合併して新設された南砺市の政治的中心はここ福光であります。賑わいはどこも似たり寄ったりですが。
投宿、1日目終了
駅から積雪の気配など全く感じさせない道を西進し、小矢部川沿いに南下して本日の宿「みや川旅館」に着きました。
朝夕付きで、更に追加で刺身を頼んでいます。こんな豪勢を極めても*2財布が痛くないのは、実質半額で泊まれる「なんとプレミアム宿泊券」を活用したためなんですね。南砺はいいぞ!
10月1日スタート『なんとプレミアム宿泊券』『なんと観光クーポン券』について | 旅々なんと|南砺市の観光情報サイト|南砺市観光協会|五箇山
明日の展望
明日は呉西(富山県西部)の各所を普通に観光すると同時に、表題にもなっている今旅行の2大目的*3の1つ、『ゆるゆり』の聖地巡礼を果たします。
……え? 明日大雪? 大丈夫、何とかなると思います(楽観)。
👇2日目の記事です~