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【計算】日章旗と旭日旗の、色ごとの面積

日章旗(いわゆる日の丸)や旭日旗を見ていたときに、ふと気になりました。「あれ?旭日旗の白い部分と赤い領域、どっちが大きいんだろう?」と。

 

 

日章旗

 手始めに、比べるまでもないでしょうが日章旗について、白の面積と赤の面積のどちらが優勢か比較してみます。国旗及び国家に関する法律によると、日章旗の寸法は次のように規定されています。

国旗及び国家に関する法律

附則

寸法の割合及び日章の位置
    縦  横の三分の二
日章  
    直径  縦の五分の三
    中心  旗の中心

出典:https://www8.cao.go.jp/chosei/kokkikokka/kokkikokka.html

  これを、横の長さを3として私が作った(少しいいかげんな)図にのせてみましょう。

 

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円の面積を求めるのに必要な情報が載った日章旗

 円周率を3.14として、白の面積は2×3̠-(0.6×0.6×3.14)=4.8696。一方の赤の面積は0.6×0.6×3.14=1.1304。よって白と赤の比は4.8696:1.1304≒100:23.21より、赤の面積は白の面積の23パーセント分しかないことが分かります。

 

旭日旗

 本命の旭日旗。上下等が線対称とはいえ、形が複雑なだけに、少々計算が面倒です。

 同じように定められている長さを図に落とし込むと、次のようになります。

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 赤の面積をはじめに求めることとします。赤い部分のうち三角形の集合で形作られるところを、右側(a,b,c)、上側(d,e,f,g,h)、左側(i,j,k,l,m)、下側(n,o,p,q,r)の4つに分けます。それらの三角形の和に、中央の半径0.5の円の面積の半分を足すと、赤い部分の面積を求めることができるというわけです。

 

(以下計算)---------

それぞれの分けられたエリアでの赤い三角形の面積は

右側:0.5×(a+b+c)×(11/6)=(11/12)×(a+b+c)…①

上側:0.5×(d+e+f+g+h)×1=0.5(d+e+f+g+h)…②

左側:0.5×(i+j+k+l+m)×(7/6)=(7/12)×(i+j+k+l+m)…③

下側:0.5×(n+o+p+q+r)×1=0.5(n+o+p+q+r)…④

 

ここで、三角比から

a=c=(11/6)×tan(11.25°×2.5)-(11/6)×tan(11.25°×1.5)≒0.425

b={(11/6)×tan(11.25°×0.5)}×2≒0.363

d=r=1×tan(11.25°×4.5)-1×tan(11.25°×3.5)≒0.308

e=g=o=q=1×tan(11.25°×2.5)-1×tan(11.25°×1.5)≒0.232

f=p={1×tan(11.25°×0.5)}×2≒0.198

h=n=(7/6)-{1×tan(11.25°×3.5)}≒0.346

i=m=1-{(7/6)×tan(11.25°×3.5)}≒0.04

j=l=(7/6)×tan(11.25°×2.5)-(7/6)×tan(11.25°×1.5)≒0.271

k={(7/6)×tan(11.25°×0.5)}×2≒0.229

 

これらを式①、②、③、④に代入して分けられたエリアでの赤い三角形の面積の和は

{(11/12)×1.213}+0.5×1.316+(7/12)×0.851+0.5×1.316=2.924

これに円の面積の半分を加えて、求める赤の面積は

2.924+0.5×0.5×0.5×3.14=3.3165

白の面積は2×3-3.3165=2.6835

ゆえに白と赤の比は

2.6832:3.3165=100:123.6

(計算以上)---------

 

 このことから、旭日旗赤の面積は白の面積に、その24パーセントを加えたものだといえます。

 

結論

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左が日章旗、右が旭日旗

出典:https://www.civillink.net/sozai/kakudai/sozai2648.htmlhttp://jmsdf.info/

日章旗において、白の面積を100とすると赤の面積は23になる。白の方が広い。

旭日旗において、白の面積を100とすると赤の面積は124になる。赤の方が広い。